第218回 常識の裏を突く

今回もテレビ番組の「カンブリア宮殿」をみて学びになったことを書いていきたい。今回は激安スーパーのえびすやについて。

まずはなぜまわりの店に比べて価格を安くできるかについてであるが、まずは仕入れの段階で工夫している。食品であれば賞味期限がせまったものを安く、それも大量に仕入れるからである。このメーカー側が普通に納品しようと思っても、賞味期限のせまったものは通常の販売先のお店には受け入れてはもらえない。そのため在庫が倉庫に眠っていることになる。えびすやはこのどこにも売れない商品に目をつけ、どこにも買ってもらえないことからその商品を大量に安く購入することが可能になるのである。

またそれだけではなく、その仕入れの支払いは即、現金で支払っているというのももう一つの特徴である。通常は仕入れなどの取引を行なう場合は納品伝票などを使って支払いは後日、月末などにまとめて支払うことが一般的な会社間の取引方法である。しかしえびすやは相手側の立場に立って一刻も早くキャッシュがほしいということを見越して現金で即日払いするようにしている。

相手側からすれば、倉庫で売れない在庫を抱えているだけで維持費がかかってしまうためそれを大量に引き取ってくれ、さらに現金ですぐに支払ってもらえることから多少赤字が出ても売ってしまいたくなるのである。この困っている相手の心理をついた取引方法はこれまでの大勢の業者の方が行なっている正規のルートのやり方ではなくて、もう一つの売れない商品をどうさばいていくかの二次ルートである。このメジャーではなくこれまで誰もやらなかったルートを開拓したことがえびすや成功の要因ではないかと自分は思っているのである。

最後に今回は商売をしていく上での目のつけどころ、視点というものを学べた。他と同じことをしても差がつかないが、他がやらないこと、やっていないことに気づき、そこに特化して磨きあげていくことの大切さが分かった。

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