第303回 再検査

先日受けた健康診断の結果が郵送されてきた。精密検査が必要とのことである。

原因は潜血便である。最悪の場合は大腸がんの疑いもあるため一度きちんと検査した方がいいとのことである。

実は約10年前にも同じようなことがあり、大腸に内視鏡を入れる検査を行なったがその時は異常はなかった。

しかし50代になった今では年齢もそれなりになり、あの時とまた違う結果になるかもしれないと思い再検査を受けることにした。そもそも異常がみつかったのに再検査を受けないのはわざわざ時間とお金を使って健康診断を受けている意味がないともいえるからである。

さらに再検査を受けようと思ったのにはもう一つの理由がある。

それは最近に入って自分の身近な人から癌になったという話をよく耳にしたからである。もともと癌なんてそんなに簡単にかからないだろうと高をくくっていたのだが、そういった話を耳にするにつれて不安になったということもあったからである。

しかし思えば過去に大腸に内視鏡を入れた時は正直大変であった。しかも大腸に内視鏡を入れるその前段階として下剤を飲んで腸をきれいにしておく必要があるのである。この下剤を飲んで腸をきれいにする時間、そして自分の体内に内視鏡が入る時間、この二つの時間を今回もまた経験することを思うと自分の中ではダブルでとても気が滅入る。

とはいっても自分自身の身体に関することなので後から手遅れになってしまうのは嫌なので、本日思い切って病院へ行き精密検査を受ける日程を決めてきたのである。

これを例えて言うのなら、小学生の時に学校に歯医者さんがやってくる歯科検診を受けて虫歯があると診断されたのに、歯医者さんへ行って痛い思いをするのが嫌だから歯医者さんへは行かないでおこうといった同じような心境だ。

もちろん虫歯をそのまま放っておいても虫歯がひとりでに治るということはなく、むしろ悪化させて痛みがひどくなることは目に見えていることである。しかしその時の「歯医者さんへ行くのは嫌だ」といった一時の感情に左右されて再検査を受けなく、後になって状況がさらに悪化した段階になって、何であの時に歯医者さんへ行っておかなかったのだろうと後悔することになってしまう方がもっと嫌だからである。

幸い自分は子供の頃、そのようなことにはならないように歯科検診で治さなければならないところがあれば内心嫌でも必ず歯医者さんへ行って治してきたため、そのまま放っておいて悪化させたことは一度もなかった。

そのため今回も同様に早期発見、早期治療を実行したい。

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