第77回 振れ幅

昨今の投資ブームでつみたてNISAをやられている方は多いと思いますが、自分もそのうちの一人です。

基本的に自分で選んだ投資信託を一か月ごとに積み立てていくわけですが、地道に積み立てていく中でやはり気になるのが基準価格の日々の値上がり、値下がりだと思います。

ふつう積み立てNISAは長期で保有するものなので日々の価格変動は気にすることではないとは思うのですが、やはりやり始めたころは気にしてしまうものではないでしょうか。中には積立期間中に基準価格がマイナスになっているという理由で手放したりする人もいるといわています。

積み立てNISAを始めた最初の一年くらいの間はプラスになったりマイナスになったりするらしいのですが、十数年積み立てるとほぼプラスになるということで、自分も最初は気になってはいましたが今ではほとんど気にすることはありません。基本的にこれはリスクとリターンの関係があてはまります。リスクがほとんどない状態ではリターンは少なく、リスクが大きければその分リターンも大きいというのが基本的な考え方です。

これを自分流の考え方ではありますが例をあげてみますと、定期預金と普通預金の関係ではないでしょうか。定期預金はある一定期間、預金が引き出せない代わりに普通預金よりも利子が高いといった特長があります。定期預金をする際は一定期間引き出しができないというリスクをとるかわりに普通預金よりも高いリターンを得ることができるといったリスクとリターンの法則があてはまるといえます。

違った例をあげるとすれば休日に遊びに行く場合のことで考えてみましょう。近くの近所の公園で遊ぶ場合と人気のテーマパークへ行って遊ぶ場合。近くの公園の場合は費用はかかりませんが、人気のテーマパークではそこまで行く交通費や入場料といった代金がかかります。そのかわり楽しさといった面では近所の公園で遊ぶよりも人気のテーマパークの方が大きなお金を払った分、楽しさや思い出といった大きなリターンを得られると思います。

よって積み立てNISAをしている際の含み益や含み損は、人気のあるテーマパークの例でいえばいわば投資の入場料みたいなものであるというのを聞いたことがあります。今の時代は銀行の利子だけでは年々すすむインフレを補うまでには至らず、銀行に預けるよりも金融庁が認める積み立てNISAの商品に投資した方がリターンが大きいといった理由で始める人も多いといいます。よって銀行預金よりも高いリターンを得るには預けた金額がマイナスにならない銀行預金よりもある程度振れ幅のある投資商品の方がリスクをとっている分リターンも大きいといった考え方が当てはまるのではないでしょうか。

一定期間引き出すことのできないという定期預金をしている時のストレス。これはマイナスになるかもしれないという積み立てNISAのストレスと同じと考えればいいのではないでしょうか。リスクを負わずに高いリターンだけ得るといったうまい話はないと思います。

もしくは積み立てNISAの基準価格の振れ幅はテーマパークへ入る入場料を支払っていると割り切るのもよいのかもしれません。考え方や見方をかえてみれば、上下の振れ幅は自分が負担を感じた分の見返りだと思えばいいのではないでしょうか。

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