第130回 小さく始める

自分が基本的に読んでいる新聞は日経新聞である。その中でも個人名をだしてしまうのだが、中村直文記者の記事が個人的には好みでである。つい最近の記事でもライザップグループが運営するちょござっぷのことをとりあげていた。

ちょこざっぷは予約不要の低価格のサブスク型のトレーディングジムのことで、月額料金が均一で、特に着替えなくても普段着で好きな時に行けて好きな時に帰ることができるというちょっとしたすき間時間に利用するのに適した、今はやりのタイパ意識の強い人向けのものである。これがいまとても人気があることについて書かれていた。

つまり、トレーニングジムには行きたいがまとまった時間がとれなくて無理とかといった理由であきらめてしまうことが多い中、少しだけ、短時間でもいいから軽くとりくめるということ。つまりやり始めようとする最初の一歩が軽い、気軽に始められるというのが魅力だそうだ。

実際に会員の中には、10分だけ来てすぐに帰ってしまう人もいるわけで、昔からのコアな利用者からしてみれば、そういうのは意味がないともいった声があがっているそうだ。

しかし注目すべきは、たとえ短時間でもいいから利用者は確実に増えているということである。最初の一歩を踏み出すハードルが低いということが利用者の入り口を広げる最大の要因だということである。

これは他の例をあげてみるとLine(ライン)といった無料アプリがある。これも最初は無料で使用できるので多くの方に浸透している。企業としては最初は使用料が無料のため初期投資がかかるが、その後世間に浸透され多くの方が知っていることで企業からの広告を搭載したりして収益を得ているのである。これも無料ということで最初に登録するハードルを下げているからこそ多くの会員を獲得できたのである。

ライザップの社長もマラソン人口を増やすことを頼まれたら、まず散歩から始めて、みんなとワイワイガヤガヤやりながら少し走る。そしてそれを繰り返すとおのずとマラソン人口は増えると話している。

また無料のゲームでも次第にゲームを有利にすすめていくための課金というシステムも、最初から有料だとだれもゲームをしてくれないが、無料にしておくことでやり始める入り口を広げゆるく始める人を増やすことにつながっている。

よって何事も最初は、とりかかるには軽く、ゆるく始めることが大切である。自分も過去に書いていたが読書の習慣をつけようと思ったら最初は1ページだけ読んでみる。そしてそれを毎日続けることである。

過去に何度となく書いてきた継続する秘訣を、今回もこの記事を読んで教えられた。

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