第59回　10月

一年のうちで一番好きな月はちょうど今の時期である10月である。あと5月もそうである。つまり春と秋でこの中でもこの2つの月は基本、暖房も冷房も必要なく人間にとって一番心地のよい気温で過ごすことのできる一か月間だからである。

特にこの時期にはふだんできない部屋のこまめな整理整頓をやっていくには絶好の機会である。つまり家の色々な個所でこういった作業をするには夏には暑すぎるし冬には寒すぎるし今の時期がちょうどよいからである。また朝夕の気温を考慮してもエアコンを使って適温になるまで行動をいったん控えるといったタイムロスもなくなる。

よってこの時期は自分自身にとっても最高のタイムパフォーマンスを発揮できるのである。結局何が言いたいのかといえば、今、述べたことをしっかりと意識しているかどうかである。何も考えていなければ10月や5月はただ単に一年で一番過ごしやすい時期でよかったということで終わってしまう。そうではなく今いる状況で自分にとって何が得られるか、何ができるか、どういったパフォーマンスが一番有益で効果が高いのかといったことを考えることによって自分が現在置かれた立場をうまく活かす能力をつけることができることである。

例えば仕事の面においても、（前にも触れたが）前の職場では通勤距離が長いのでそのことを単に嘆くのではなく、その移動時間をインプットの時間にあてるということが効果的であるということや、今の職場ではベテランの方が多いので自分にはこういった役割を担った方がよいのではないかということ、逆に前の職場ではみえなかった面がみえての気づきや発見がありそこから改善が生まれてこれまでの経験を活かすことができるのである。

季節といったものは自分ではコントロールすることができない。また自分の生まれ育った環境も含めて世の中には自分の思い通りにならないことはいくらでもある。しかしそういった制限のある中で工夫していくことに自己の成長があるのではないかと思っている。今という瞬間をどうとらえるか、活かすも殺すも自分のこころ次第ということである。最後に自分はそういった一瞬のスキを逃さずにチャンスをつかみとりたいと思っている。