自分が小学生の頃はあまり友達がいなく休み時間にはよく図書館で本を読んでいた。読んでいたとはいうものの文字ばかりの文章の本は全く読まず、どちらかといえば絵や写真が主にでている図鑑を好んで見ていた。
やはり文字ばかりの本はよっぽど興味のあるもの以外は最初からとっつきにくいし、どちらかというと絵や写真があった方が分かりやすいし手に取りやすい。
そう考えると小学生にとって最も手に取りやすい本といえばやはり漫画であろう。今の学校の図書館に漫画が置かれているかどうかは分からないが、昭和生まれの自分が小学生であった当時でいえば皆無であった。ただ小学校高学年になった頃に唯一学校の図書館に置かれだしたのが「まんが日本の歴史」である。
もちろん当時は漫画が図書館に置かれたのを見たことはなく自分の友達をはじめ、それを手に取る回数は他の本よりも多かったような気がする。自分も最初は興味がなかったが友達が読んでいたことと、文章ではなく漫画といったこともあってしだいに興味がでて読むにいたった。
ちょうど小学校での歴史の授業はたいてい高学年の6年生の頃に行なわれるのだがそのころまでには大体読んでしまっており、ある程度は歴史の流れが頭に入っていたので授業も分かりやすかった。
その後、中学校でも歴史の授業で時代背景が分かりにくいところがあると歴史漫画を読み流れを理解した。その頃には漫画版の「世界の歴史」もでていたので特に絶対王政や産業革命あたりが理解できなかったので本屋で買って読んだものである。
いわゆる勉強の教材というと参考書や問題集などがあげられるが、こうした漫画も興味をもってもらうにはうってつけではないか。よく学校の授業でも時々ビデオをみて学習したりするが、映像で見た方がより理解できることもある。今の時代は本屋でも難しいビジネス書の漫画版がでているということもありまず漫画を読んで興味をもってもらってその後、原本を読めばある程度内容も頭に入っているので理解しやすい。
昔は漫画は悪という風潮があり、文章の本を読むことが善とされていた。しかし漫画も使いようによってはそれが興味、関心をもってもらうための導入口となり、しいては文章の本を読むことにつながるかもしれない。昔は学校の授業をより理解するために塾に行ったり家庭教師をつけたりするように、今ではインターネットの検索や動画といったものもあり、より身近に調べ学ぶことができる。
自分も大学の学部は文学部史学科であり専攻は日本史であった。やはり子供の頃に影響をうけた「まんが日本の歴史」を読んで歴史に興味をもったことがきっかけであった。よって最初の小さなきっかけになるものが大切であり、まずは初心者からでも興味関心をもてるものから始めてみるのがよいのではないか。それがのちのち進化発展しより深く学びたいと思うようになってくると思う。
話は変わるが、これまで値段の高かったパチンコや株をより身近に感じて興味をもってもらおうとするために一円パチンコ、一株から購入といった最低価格を下げる方法を取り入れたものがでてきたことも新たな顧客層を獲得する一つの方法だと思った。文章から漫画という敷居を下げて導入口を広げるといった方法がこのようにも応用できるのだ。ただしスマホで無料ゲームをする際など有料アイテムを課金をすることが積み重なって後々驚くような金額が請求されるといった泥沼にはまることがないようギャンブル性の強いものには注意が必要だ。
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