第45回 分かりやすさ

朝、資格の勉強をするようになって新しい単元の学習でつまづくこともあるが、使う教材によってはそれ以降、先に進めるかそこで挫折するかの分かれ目がでてくる。

分かりやすい教材は基本的にまずは解説の後に簡単な問題からスタートする。その後徐々に段階を踏んで応用問題へと発展していく。肝心なところは最初に誰でも解けるような問題を解いてもらうことで自信をつけさせるということである。

自分が中学生の頃は数学が苦手であったが、分かりやすい先生の授業というものはいつも解説の後に、その理解のため例題をいくつかだすというスタイルであった。解説を聞くだけでは本当に理解したことにはならないため問題を解くといった実践もセットであった。最初は簡単なものからスタートすること、あと自分自身が考えて解くということで理解したという実感がもてて他の生徒からも分かりやすいと評判であった。

さて自分が小学生の頃は週に3回公文に通っていた。ご存じの方もおられるかもしれないが公文は簡単な問題を数多く何回も解くことで理解を深めるというものである。自分は算数を学んでいたがこのスタイルをとることで苦手な計算問題も素早く解けるようになった。その後中学生になり公文はやめたが、この学習スタイルは効果があると思い、テスト前には問題が数多くでている問題集を買ってきて公文式のように繰り返し解くというスタイルでやったところ高得点をとったという経験がある。

自分自身にとって分かりやすさ、分かりやすい授業や学習というものは一方的に聞くだけではなく、解説後にその理解のために自分自身が再確認する作業を組み入れるということである。自分も仕事上、人に指導するということが多いがその際に心がけることは一方的に人に言ってそれを自分自身が教えたと思い込んで自己満足して終わっていないか。例えば言葉で説明した後にきちんと理解しているか質問してみたり、本人に自分の言葉で言い直してもらったりとしっかりと本人が把握しているのを確認することが重要である。

そこまでしなくては本当に教えたことにはならないということを心がけているので、自分自身が学習する際にもなるべく途中で挫折しないよう理解度を深めるためにも、一つ一つ簡単な問題で自ら再確認しながら進めていきたい。

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