新聞を読んでいて「面接官ガチャ」という言葉を知った。「この面接官じゃなきゃ受かったのに」といった就職活動をしている学生の不満と不安を取り除くために学生側が面接官を選べる制度があるという記事がでていたのである。
これを知って自分は一瞬違和感を覚えた。希望する会社に就職するためにこちらから採用希望に行っているのに、選んでもらう側のこちらの要求を通そうとするなんておこがましいのではないかと思ったからである。
しかし今の時代は少子化の影響もあってか採用難の時代で、できるだけ多くの学生に来て頂くためにはやむを得ないのかとも思ったのである。
最初は学生のわがままだと思っていたが、よくよく記事を読んでみると、面接官を選ぶということは選ぶ側である学生や選ばれる側の企業の両方のよい面があるということが書かれていて読んだ後に驚いた。
それによれば面接官を選ぶ学生は、そのために社員のプロフィールや仕事への向き合い方を読むため学生の会社に対する理解度が上がったということがあげられる。また会社側も選ばれた面接管のモチベーションが上がるといったことや、採用方法のユニークさで人が集まりやすいといった効果もあるという。
逆に問題点としては、花形部署の社員に人気が集まり裏方は不人気のため選ばれにくいといったことによる「一部の面接官に人気が集中する」といったことや、気が合う学生ばかり採って「組織が同質化」しないかといったことがあげられていた。
これらには、面接時間帯に都合のつく社員のみ表示するシステムなどで分散したり、面接官を選べる面接を複数回おこない、一人の判断に委ねないなどの対策をとることができるということである。
このようなことの書いてある記事を読んで、変わりつつある学生の就職採用面接の事情を知ることができた。最初は否定的に考えていた自分ではあるが、実施した上でこのような効果があるということを知り、こういう面接も面白く、これからの新しい面接として採用する側される側の新しい可能性を切り開いていくものだとも感じたのである。
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