第66回 効率のよい読書

最近でた本で「キーエンス解剖」という本を読んだ。全て読んだわけではなくとりあえず最初の第1章と2章を読んだ。

そもそも何故この本を読もうかと思ったのはキーエンスという会社の社員は平均年収が2000万円を超えているということ。どうしてそれだけもらえるのか、誰もが聞いたことのある有名な企業というわけでもないのにその秘密が知りたい、気になったというのがその理由である。

まずはその本の解説動画をみて興味をもったので本書を手に取って、まずは一度に集中力がもつところまで読んでみたわけである。

そこに書いてあったことでその理由の一つにあげられるのは社員の営業力の高さである。見積等で他社が一週間くらいかかるところを当日のうちに仕上げ翌日にはサンプルを持って訪問するスピードの速さ、製品や部品の故障があった場合にはこちらから連絡をする前に連絡があるといった先読みの深さ、また相手である顧客の欲する要望をくみ取って顧客さえも気づいていない本来の問題点を解決するような提案をするという姿勢が他社にはない付加価値をだしているということである。

それではこのような社員をつくるにはどうすればよいのか。その一つにあげられていたのが毎日おこなっているロールプレイである。上司と二人で、役割を訪問する社員と顧客とに分かれて実際に訪問してから契約に結びつけるためのやりとりを練習するのである。

他社でもやっているこのやりとりを毎日欠かさず継続してやっているということがまず1つ目のポイント。そして訪問先でのやりとりをまとめた報告書を毎回提出するわけであるが、それを記憶がまだ鮮明に残っている訪問後5分以内に書くということが2つ目のポイント。そして契約が成立した時などはその時の状況等が書かれたデーターを会社全体で把握できるように専用の部署が管理して次に訪問する際には同じような状況になるよう担当者にアドバイスするというのが3つ目のポイントである。

その最後のポイントについて具体的に解説すると、先方に意思決定者である社長がいるとしよう。しかし社長はふだんあまり現場にでないのでこちらから有意義な提案をしてもそれが本当に自分の会社にとってよいのかわからない。そこで同席していた現場で働いている担当者の意見を聞いてみるとその担当者の目が輝いている。よってそこで導入が決まったというケース。これだと、この会社を訪問する際の打ち合わせには必ず意思決定者の社長と現場担当者とを同席させることといったことをその会社を訪問する担当者に事前に知らせておくというものである。

ここまでがこの本のさわりであるが、ここに書かれていることを一般に読書をする際にあてはめてみると、まず一気に全てを読んでしまうのではなく、いったん読んだところまで読み終わったところまででいいので記憶がまだ鮮明に残っている5分以内にインプットした内容を書き出すことによりアウトプットするということである。これをやることによって内容をもう一度脳内にしみこませて忘却するのを防ぐという効果がある。また身近な人にその内容を自分の言葉で言い直すことで書くということだけではなく話すといった違った五感を使うことでさらに自分の中に浸透していくということ。そして話した相手からの反応や感想から自分が思いもつかなかったような違った視点での見方も得られるといった効果もありさらに考え方の幅が広がっていく。ただ単に読んだといった自己満足だけでなくこれだと真に身についたといったことにつながるのではないか。

今回も実際に内容を5分以内に書いてみて実際に妻にも話してみた。このようにしてこれからも少しでも読んだ本の内容を自分のものにしていきたいと思っている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました