だんだんと寒くなり、朝起きる時間も日に日に遅くなってきた。今ではいったん目が覚めた後に暖房を入れて再び布団に入り、部屋が温まった頃に起きるようにしている。
その後、顔を洗って歯を磨いて着替えをするわけであるが、思えば明治から昭和の昔にかけては今のようにスイッチ一つで温まる暖房器具といったものはなく、朝起きるのも今に比べてとてもつらかったのではないかと思う。
今では水道もちょっとひねればお湯がでるわけで、朝の起きてすぐの時には温かいお湯で手を洗ったり顔を洗ったりできるわけである。しかし昔の人は毎朝、手の凍るような、手に刺さるような水を使って手洗い、掃除、洗濯をしなければならなく今思えば地獄のような朝だったであろう。
部屋は寒い、水は冷たい、その中で身支度やご飯ごしらえ、洗濯掃除などしなければならないといった三重苦の中、自分たちより数世代前の人たちはこの冬場の朝の状況を当たり前のようにこなしてきたのである。
それにひきかえ、これだけ恵まれた現代において、朝が寒いのでなかなか起きられないということは少々甘えがあるのではないかと感じたのである。
これから朝に目が覚めた時には、数十年前の頃の朝を思い出し、寒くて起きれないといった言い訳をしないようにしていきたい。今の人は昔の人に比べて弱くなった、軟弱になったと思われないようにしたいものである。
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