第41回 n時創作

著名なイラストや楽曲などの作品をもとに個人のクリエーターらが新たな作品をつくることを二次創作という。そして二次創作から別の人が新しく三次創作をつくりさらにまたその作品を基に別のクリエーターが新たな作品を創って派生していくことをn次創作という。

二次創作には原作の著作権侵害となるおそれがあったが、デジタル技術で不正利用を防ぐ仕組みができたことがこの動きを後押ししていると先日読んだ新聞記事にあった。

自分には難しいことは分からないがパロディがそれに相当するものではと一瞬思った。完全なパクリはアウトだが、それをある程度参考にして自分のオリジナルにして改良したりバージョンアップさせるのはビジネスの世界でも常識になっている。

何事も最初はうまくいっている人のまねをする。職人の世界でもそうであるが、昔は手取り足取り教えることはせず技を見て盗むものだと言われてきた。また新しいアイディアも既存の今あるものを組み替えたり、応用したりすることから生まれるもので今存在しているものの延長線上にあるともいう。

そう考えるとパクリはあながち全ては悪だと言い難い。ツイッターの引用リツイートなども他人の意見やコメントを自分としてはどう思うかということを付け足したものであり、今でも頻繁に使われている。

自分もこの冒頭の文章は新聞記事を一部抜粋したものを用いており、それはこの自分の意見を書くために必要な分かりやすい解説文として一番適正なものだったからである。そしてそれを自分なりに派生した。

以前の自分の投稿でコバンザメ商法なるものも書いたが、自分としては文章におけるn次創作がそれになぞらえているかなと思っている。例えばニュース解説を見たり聞いたりして、その解説はその人の意見であり、その人の意見に対して自分はどう思うか。ここに自分の主張を記載をしてその文章を読んだ他の方がそれについてどう思うかといったことが次々に派生していく。いわばグループディスカッションや討論のようである。

あくまで理想であるが、こうした自分の意見や考えに対して新しい見方ができたりとか、いや自分はこう思うといったことの気づきになれば、自分がこれまでに書いてきたことやこれから書いていくとが読んでいる方々のいささかの参考になるわけで、もしそうなってもらえればこの上なく嬉しく思う。

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