第295回 保育園の思い出

昨日までは小中高校の運動部での経験を3日間にわたって書いてきたが。今日はそれよりも年齢が下がって保育園での出来事のことを書いていきたい。

自分の両親はともに共働きだったため、小学校入学前は幼稚園ではなく保育園であった。確か年小か年中の頃であったかと思う。園内でお化け屋敷をつくってそれに参加するという行事があった。

お化け屋敷と言ってもただ単に部屋を暗くしてトンネルのような管(マットかナイロンかビニールのような生地で覆われたもの)の中をトンネルをくぐるようにして寝そべりながら前進して通る、ただそれだけのものであった。保育園の一番広いホールの端から端までの長さを四つん這いになって通って終わりといったもので、別にお化けに変装した職員がいるわけでもなくただ単に通ればいいといった簡単なものであった。

そうとは知らずお化け屋敷と聞いただけで当時4~5歳くらいの自分はとても恐怖に怯えていた。全園児が順番に淡々とお化け屋敷に入っていく中で、とうとう自分の番が回ってきた。

自分はなかなかそこに入れずにしまいには泣き出す始末。他に泣いている園児はだれもいなかったかと思う。泣きながら保育園の先生に促されて暗いトンネルをくぐり無事にその行事は終了した。終わってみれば思っていたほどに怖いも何もなかった。

終わった後に全員が集められ先生のお話があり、その話の中で「この中で泣き出す人もいました」といった言葉がでた。その瞬間、自分は何を思ったか「僕じゃないもん」と大勢の前で突然声をあげたことを覚えている。おおらく恥ずかしくなってとっさに出た言葉だと思うが、さっきまで泣いていてなかなかお化け屋敷の中に入れなかったのは自分だということを否定したかったのであろう。

そういった意気地なしの子供時代であった。

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