第39回 タイパ2

昨日の話題の続きである。新聞にこれまた面白い記事がでていて興味をひかれた。学生が大学の講義を長時間聞いていいるのは苦痛とあった。オンライン授業で録画された授業を1.5倍速で見る方が集中力がでてよいということである。

また働くことに関しても年功序列のような時間をかけて階段を上がっていくシステムよりも短時間でスキルの習得ややりたい仕事を集中的に行なう方を好むということである。よってそういったことを求め自己責任において転職がすすむのでないか。またそれにともなって企業の側も人材をつなぎとめるために組織の工夫改善が求められ実施しているとあった。

つまり最小の労力で最大の成果を取るということであるが、ひと昔は石の上にも3年と我慢強く辛抱するといった忍耐を美徳とする風潮があった。確かに職人の世界などある程度長くやってみないと分からない、身につかないといったものも存在すると思う。そのことにより技能という面ではなく心の面、つまり取り組む姿勢や考え方といった精神面も学ぶ必要性が大切であるということを示したかったかもしれない。

昔なら腰を落ち着けてしっかり時間をかけなければ得ることが不可能であったものが、世の中の進化によりそうしなくても得られることが部分部分においてでてきた。一つ同じ釜の飯を食って得られるものもある一方、逆にそこには何かしらの理不尽なことがあっても耐えなけらばならないという風習も存在していた。

先ほどの長時間の講義が苦痛といった記事には、教える側の教授の方も学生に集中して聴いてもらえるよう、「え~」とか「その~」とかの間延びする言葉を使わないなどYouTubeを参考に1・3倍速で話すなどの改善をしたところ学生からは好評とのことである。つまりお互いに勉強をして、よいものはそのまま残し、不要なものや欠点は改善していく。そのことにより以前あったものよりさらによいものへと進化させていくことがこれからの組織や社会に必要なことではないだろうか。

自分もただ単に1つのところに最低でも3年いないとダメだとか、辛抱がたりないから駄目だといった言葉、考え方だけで片付けず、受け入れ先の方でも時代が変化している中、今のやり方に固執してはいないか、無駄なところがないか、以前とは違う方法でもっと効率を上げるやり方はないか、参考になって工夫できるところないかといった視点を変えて物事をみてみる謙虚さも必要なことだと感じた。

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