50歳になって最近肩がこるようになってきた。よくよく考えればこれまで肩がこるといった経験がなく肩が凝るということがどういうことか分からなかった。
よく子供の頃は肩が凝っているので揉んでほしいと言われたことがあるが、その時から肩が凝るということがいったいどういうものか分からなかった。しかし今になって、この齢になってようやく分かってきた。
よくよく考えれば年齢を経るにつれてこれまで分からなかったことが分かるようになってくるものもある。
例えば、コーヒーというもの。子供の頃はお客さんが家に来た時や自分たち家族が他の家にお邪魔した時などは大人はたいていコーヒー、子供はジュースがでていた。
子供の頃はなぜ大人はコーヒーを飲むのだろう、果たしておいしいのかと疑問であった。当時の心境としてはコーヒーよりもジュースの方が絶対においしいのにどうしてコーヒーがでてくるのだろう、大人もジュースをだせばいいのにと思っていたものだ。
自分が子供の頃は仮にコーヒーを出された時には、当時は角砂糖が一緒に添えられていたものだが、たいてい2個か3個入れて飲んでいた。当時は子供でもあり砂糖を入れないと苦くてとても飲めなかったからだ。
それが年齢を経るにしたがってジュースは甘くて飲んだあとの後味が悪いため今では全く飲まなくなった。もちろん今はコーヒーを飲んでいるが砂糖は全く入れずにブラックで飲んでいる。とても子供の頃には考えもしなかったことだ。
このように年齢を経るにつれて味覚は変わってくるものだなと感じるようになった。食べ物の趣向にしても子供の頃はハンバーグなど脂分の多いものを好んだが、今では焼き魚などの薄味のものを好むようになった。すしネタでも昔はまぐろやうなぎやシーチキンなどよく食べていたが、いまでは子供の頃には絶対に選ばなかったであろう光物や白身を食べるようになったしその方が今の自分にはおいしいと感じるからだ。
そういえば最近、夜寝る前に本を読んでいて文字が読みにくくなった。おそらく老眼であろう。これも同じで、子供の頃は遠くが見えない近眼は分かるが近くのものが見えない老眼っていったいどういうことなのかが理解できなかった。
肩こりにしろ老眼にしろ子供の頃に抱いていた疑問が今になってようやく分かりかけてきた。逆に自分もそれだけ歳をとったということか。
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