第109回 長所と短所

あたりまえのことであるが人間だれしも長所、短所がある。一般的によく言われていることであるが、短所を直すことよりも自分の得意なことである長所を伸ばすことの方が大切だといった考え方をよくきく。

これには自分も賛成であるが、先日読んだ本の中でこの長所と短所のことで違った別の一面のことが書かれていて、自分自身その内容に啓発されたのでそのことを今回は書いていきたい。

その本によれば、知識とか技能というような外面的な事柄については短所を補うというよりも長所を伸ばす方がよいということ。これに反して、自分の性格という内面的な問題は、長所を伸ばすよりも欠点を矯正することから始めるのがよい、といったことである。

つまりこれまで長所を伸ばす方がよいと言われてきた事柄は主に仕事において通づるものであり、例えば自分の得意分野や専門性のことであったりするわけで、自分の興味関心や得意なことを伸ばす方が不得手な分野を克服するよりも効率がよく組織全体のパフォーマンスが上がるわけで、ビジネス書などではよく書かれていることである。

しかし、一方でこれらには触れられていなかったことで、例えば性格的にキレやすい(短気である)といったことや時間にルーズであるといった個人の内面のことに関してはその欠点を直す方が性格的長所を伸ばすことよりも重要ということである。つまり明るい性格の人にさらにその長所を伸ばすとなるとうるさすぎる、騒がしすぎるといったようにかえって欠点になってしまうこともあるからである。

ここで自分自身のことを考えてみると、性格的なことで短所のことといえば人見知りであまり自分からは積極的に会話をしないことであろうか。また多少大雑把で雑なところもあるのでもうちょっと慎重に丁寧にしなければならないといったこともあげられる。今のところ一番の改善は、よく人から何を考えているのか分からないと言われることもあるので自分のふだん思っていることや考えをある程度まわりに話していくといった自己開示ではないだろうか。

今回は自分の弱点をふり返るきっかけにもなったので、自分の強み、弱みをしっかりと再認識して長所を伸ばす、短所を改善する、の両方の視点をもっていきたい。これまでは主に長所のことのみを意識し短所のことはあまり考えていなかったが今回のことで考え方をいささか改められたのはよかった。

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