今日は会社の課題であるYouTube動画をみて学んだことについて発表しなければならないため、自分の感想について書いていきたい。内容は江戸時代に書かれた書物「葉隠」についての解説動画である。
まず、世の中に完璧な人間はいないということを受け入れ認める必要が前提である。ふつうに考えて誰にでもある自分の欠点を人から指摘されることは辛いものである。逆に言われて「確か」にとありがたく思うこともある。しかしそれがどちらになるかは時と場合によって大きく違ってくる。
例えば、大勢の前で自分の至らないところを指摘されたりすることは、自分にとって恥をかくことになってしまうため、たとえそれが全体としてよい内容のことであっても個人的には感情的になってしまい面白くないであろう。仮にそういう時にはこっそりと人目につかないような場所で本人だけに伝えた方がよいこともあるということだ。
動画では、たとえば川を渡る時には流れの早さがどれくらいで、どこが最も深いところかといった事前の下調べがない状態で渡ってしまうと危険きわまりない。さらに自らの命を縮めることにもつながる。それと同じで主君に使えるものはその主君がどんな性格で何を重視しているのか、そういった人間性や方針をしっかりと調べ、理解していないとたとえ自分がよかれと思って伝えたことでもかえってその真意が伝わらなかったりするのであると述べられていた。つまり相手に合わせて箴言するということである。
思えば自分が店長になりたての頃に、勤務している店であいさつ等が元気でない従業員の方がいた。自分は店長という立場なんだからそのことをしっかり伝えた方がよいと思って「もっと元気に挨拶してください」とその場で指摘したことがある。その方は長年勤めているベテランの方で、そのことがあって以降反発されてうまくコミュニケーションがとれなかった経験がある。上司にそのことを伝えると、そういった場合は「今日はあまり元気がないみたいだけど、どうしたの」といったようにしてみたらよかったのではないか、とフィードバックともいえるアドバイスを受けた。
確かに今思えば、事実だけをそのまま本人に直接伝えて店長としての仕事をしたと勝手に思っていただけで、本人からしたらいつもの普段通りの仕事をしていて自分を否定された気分になってしまったと思う。相手の方の性格やその職場での立場などなんの配慮もないままの単なる指摘になってしまい結果的にお互いになんの成果もないものになってしまった。
よくよく考えれば店長の仕事は自分の職場を会社の目指す一つの目的にために従業員全体を導いていくことである。よってそのためには所属するメンバーのことをよく知り、各人それぞれに対して最も効果的な言葉やコミュニケーションを通じてやる気にさせ、その人のもつ最大の能力を引き出すことである。だから相手のことをよく知ることと同時に自分のことを好きになってもらう必要もある。あの人のためなら頑張ろうという思いをもってもらえることも仕事上や人間的にも大切なことである。
また店長自身にも短所というものがあるのでそれをしっかりと受け入れる度量やしっかりと聞き入れる素直さも大切なことである。これができていないと周りからは好かれないのではないかとも思う。
そういう経験を通じて江戸時代でも現代でも人との関わりや人間関係についての悩みは根本的には同じだなと思った。動画では「情報を集めて守りを固める」といった表現や、「道というのは自分のいたならさを知ることである」とあったがその通りであると思った。
最後にこの動画での自分にとっての最大の学びは動画後半の「伝え方の流儀」といった箇所であり、円滑なコミュニケーションを図るには相手の性格を見極めて対応する。そのことに深い配慮が必要であるというところであった。自分の仕事にも通じるところがあるので人とのコミュニケーションが苦手な自分にとっては今後意識していきたいことである。
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