今回はよく嚙んで消化吸収を高め、腸内で栄養分を吸収してそれを自分自身の血肉として取り入れるといった話であるが、食べ物のことではない。
前にも書いたことがあるが、これは読書の例えである。昨日、今年に入って初めて本を一冊読み終えたが、読み終えた後で必ずすぐに内容で印象に残ったこと、学びになったことをノートに書き出すのである。
これはただ単に読んだだけでは、なんとなくこんな感じの内容でよかったなと思っただけで終わってしまい、一冊を読み終えたという達成感を味わったことに満足してしまい肝心の内容については身についてはいるかどうかというのは漠然としていて疑問である。
もちろん読書の目的は、その本からこれまで自分が気づかなかったことを知って、そこから学んだことを今後の自分の人生に活かすことである。よって一回通して読んでなんとなく分かったような感じでは本当に自分の中で消化吸収されていないのではないかと思うのである。
以前の自分もまさにこれと同じで、昔は一日に2~3冊も読むことができたと読んだこと自体に満足してしまっていて、後からどういう内容だったかと振り返ってもおぼろげにしか思い出せないことがあった。また人にこういう本を読んだと説明しようとしても上手く内容を要約して自分はそのことについてどう考えたかといったことまではしっかりと話せる自信もなかったのである。
そのため数年前からやっていることであるが、一冊を読み終えたたら、もしくは途中まで読んだら、記憶がまだ残っている読書直後にノートにその要約や感想を書くということをしているのである。
そうすることにより、読んだ本の内容を思い起こす作業にもなり改めて内容が記憶に定着することにつながり、さらにそこから自分が学び得たことを実際に文章や箇条書きで書き出すことにより書いてあった内容が整理され、これまで頭の中にあった漠然としたものが一本の芯となって自分の中に根付くのである。
もし他の人に先ほど読んだ本について話すときにも、いちど自分の中で書き出すことにより咀嚼しているわけなので、スムーズに内容やそこから感じたことなどを話せるようになると思う。また自分が読んだ本の内容をそうしたように外へアウトプットすることこそ、実際にその本を読んだことをふり返って内容を簡潔に説明してさらに自分の意見を付け加えることにもなるので自分自身の血肉となって身についたといえるのではないだろうか。
昨日もいつものカフェでノートに1ページ分の記載をしたが、今後もこの習慣を続けて、読書後の消化吸収を高めて自分自身の心の栄養素として取り入れていきたい。
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