第143回 能力

今回もおなじみの継続の効能についての話。

毎日必ず継続して身につく能力といえば仕事といったものがに代表にあげられるが、毎日繰り返していくにつれてその分野のことでは他の人に比べて能力や知識は高めになる。これは知らず知らずのうちに身につけた自分自身の財産になっている。ここでは仕事以外のことに目を向けていきたい。

仕事以外でいうと自分はここ数十年、出勤前には新聞を読むことを習慣としていた。これは自分以外の人もやっていることだとは思う。しかし考えてみればこれは毎日文章を読んでいて読解力がつくという以外にも本を読むにしてもスピーディに読め、数ある情報の中から自分にとっているものといらないものとを見極めるという能力がつくことにつながってくる。自分自身も本を読むことは好きであるがこの毎日継続して新聞を読み続けてきたからこそ備わった能力があることも大きいと思っている。

たとえば新聞を読むといっても、隅から隅まで全て読むという人はまれであり、たいては主要な記事に目を通し、興味関心のある分野を主に読むというスタイルであろう。もちろん全て読めればいいのだが、限られた時間の中で読むには自分で必要な情報を取捨選択することも大切である。

特に新聞は見出しに重要なこと、結論が書かれており、読み進めるうちに連れて詳細がのっているといるというスタイルである。そのため毎日自然と自分にとっての重要なものを選別するという習慣がついてきていたのである。

これは本を読むときも同様で、本屋で数ある本を選ぶときに、その全てを読んでから購入する人はいないであろう。たいていは面白そうだと手に取って、パラパラと中身を軽く見て本全体の感じをつかんでから購入して家で読むのではないか。もしその時に最初の見込みと違って、買った後になって思ったものと違ったといって後悔しないよう手に取った時にわずかに内容を見るその時間が新聞の記事を選別していることに共通しているのではないか。

自分も昔は本を買ってからやっぱり何か違うと思い自然と読まなくなった本は数多くあったが、今ではそれはなく買った本は全て読み切るようになった。

今回の新聞と本はほんの一例であるが、こういう自分がふだんから何気なく継続し身につけていることは他にも探せばあると思う。ふつうで当たり前と思っていることの中に、実は自分では気づかない能力が隠されているのではないか。

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